今日はドイツでもかなりマイナーな街、「ハレ(Halle)」で私自身が過ごした日々と感じたことについてご紹介します。
ドイツのどの辺にあるの?!
ハレ は、ドイツのザクセン=アンハルト州の都市で、戦後は東ドイツに属した街です。人口は約24万人ほど。

日本からわざわざ観光で行かれる方は、まずいらっしゃらないのではないでしょうか。
私はこの街でインターンシップのため、3ヵ月程過ごしたことがあります。
それ以前にもドイツの旧西ドイツ側には留学などで住んだことがありましたが、旧東ドイツは初めて。
行く前はどんな街だろうと、わくわくしていました。
ソ連占領時代の名残で、「『プラッテンバウ』と呼ばれる灰色の四角い建物ばかりなのかなぁ」「服装もみんな地味なのかなぁ」など、勝手な想像で頭は一杯でした。
大都会のフランクフルトから電車で約3時間。
ようやくハレの街に到着!
とても近代的な駅に驚き、当たり前ですがフランクフルトにもある大手チェーン店のパン屋さんを駅構内に発見して、またも驚き!


駅まで迎えに来てくれたホストファミリーと一緒に家路に。
家に着く間、車の窓越しに外の風景を眺めていたら、旧東ドイツ時代の名残を感じる「プラッテンバウ」を見かけました。
私の思い描いていたソ連占領時代の断片と言えば、それぐらいで、見た目には西側と変わらぬ風景が広がっていました。


ホストファミリーのお家はとってもモダンな一軒家!
また、ホストファミリーには二人のかわいい子供たちがいて、休日は彼らと遊んだり、出かけたり、私も家族の一員として多くの時間を共に過ごしました。


IT系の仕事をしている両親は共働きで、子育てに仕事に毎日大忙し。
ドイツの夕飯はパンにハムやチーズをのせて食べるだけなのが一般的なので、夕飯の支度というものは殆どありません。
このようなドイツの食事文化は、ドイツの西も東も変わらず共働きが常識な国では理にかなってると思わずにはいられませんね。
日本の働くお母さんたちが知ったら、あまりの手間いらずできっと驚愕ものです。


ドイツ人は散歩が大好き!
老若男女、時間さえあればとにかく散歩。
ちょうどホストファミリーの家の裏には大きな森があったので、私たちもしょっちゅう散歩に出かけました。
子供たちは木の棒を振り回したり、自転車を走らせて大騒ぎしながら森の中を通っていくのですが、大人たちは、ゆったりのんびり話しながら歩きます。



見えない「壁」
ベルリンの壁崩壊直後は社会主義の名残が街中にあったようですが、30年以上も経った今、西も東も街の外観、人々の暮らしは傍目にはほとんど変わりはありません。
ただ、あの時代を生きた人たちの心の内には大きな傷として未だ深く刻み込まれていると、ハレで過ごした日々、そこで出会った人々を通じて私自身感じました。
思えばドイツの西側で知り合った友人に東ドイツ出身の人はいませんでした。
見えない壁が人々の間にはまだ存在しているのかもしれないですね。