カナダ・アルバータ州で12歳の少年が、6900万年前の恐竜のものとみられる骨を発見した。
専門家が進めていた発掘作業が15日、完了した。ネイサン・ラシュキンさんは今年7月、カナダ・アルバータ州の化石がよく見つかる地域を訪れた際、岩から骨が突き出ているのに気づいた。
同州のロイヤル・ティレル古生物学博物館が発掘を進めたところ、3~4歳とみられるハドロサウルスの骨が30~50個見つかった。すべての骨は1頭の恐竜のものだという。
この恐竜は約6900万年前に生存していたと考えられている。その時代の資料はまれなことから、同博物館は今回の発見について、科学的な意義が大きいとしている。
「言葉を失いました」
6歳で恐竜に興味を持ち、アルバータ州のバッドランドにある自然保護区を父親のディオン・ラシュキンさんとよく歩いているというネイサンさんは、最初に骨を見たときは「完全に言葉を失いました」とBBCに語った。
「興奮すべきだったと思うけど、そういう気持ちにすらなりませんでした」
「恐竜を実際に発見したことに、ものすごい衝撃を受けたんです」
1年前の破片きっかけに
今回の発見の元となったのは、1年前に同じ場所で、ラシュキンさん親子が小さな化石の破片を見つけたことだった。
父ディオンさんは、上にある岩から落ちたものだと推察。ネイサンさんは今夏、調査の実施を決めた。
ネイサンさんと現地を再訪したディオンさんは、「父さん、こっちに来て!」というネイサンさんの声の調子から、大発見を予感したという。
「それらはまるで、石でできた骨のようでした。絶対に骨だと思いました」
「大腿(だいたい)骨の末端のように見えました。骨独特の外見をしていて、地面からはっきり出ていました」とディオンさんは振り返った。
提供: BBCニュース
https://www.bbc.com/japanese/54564960
編集 BY MAIKO